オフィス概要

■ eリサーチ&インベストメント

 

・業務内容レポート発行・セミナーなどの実施

 ・株式市場・ドル円市場などマーケット概況の分析・情報発信。

 

著作 (金融政策と為替)

2019年3月4日発売。

eリサーチ&インベストメント著作。(画像リンク)

 先進国における中央銀行の金融政策と外為市場の相関性を解説した基本書。

FRBとECB、誘導金利引き上げ議論は為替レートにどう影響するのか

前回はIOER引き上げについてお話したが、これはドル過剰流動性からの実行FFレートの低下圧力を懸念してのもの。米国は伝統的にマイナス金利に否定的であり、この議論はその証左ともいえる。

 

 

 

 

 

 

それに対してユーロ圏はEONIAをマイナス化させるため2014年6月に預金ファシリティ金利(DFR)をゼロ以下に引き下げた。市中へのマネー循環を狙ったものであり、現時点でDFRは-0.50%である。(上図)

 

この、FRBとECBの真逆の対応は、当初為替レート(ここではユーロドル)にハッキリと表れた。 ユーロドルが沈み込んだのは、このECBの措置(マイナス金利政策)に加え、同年1月にスタートしたFRBのテーパリングの影響が大きかった。フランクフルト(ECB)は相乗効果を狙っていた、ともいえる。(カラクリ2版、p150)

 

ただ、2018年末に向かいECBはQEを止めてしまった。IOER(FFレート誘導)とDFR(EONIA誘導)のイールドギャップが拡大したにも関わらずユーロ(ドル)が以前のように1.40レンジに向かうことがなくなったのはECBとFRBが同じ方向を向いたからである。

 

今、IOERやリバースレポの調整議論が熱を帯びているが、前回お伝えしたように引き締めでもなく、テーパリングを呼び込むものでもない。そしてECBは利上げ、それ以前の議論として、実質的な誘導金利であるDFR引き上げの議論が水面下?で進行している。

 

それが仮に、マイナス金利からの脱却ということをアピールしているのであれば、ユーロの反発力の方が強い、といえるだろう。今のトレンドはその予兆、といったところになる。

 

 

オマケ: 金曜の5月雇用情勢がどうだとかいう話があるが、社会経済全般のシナリオの方向性すら固まっていないにも関わらず、一過性の雇用状況で為替レートが上下に振れたとしても、ただの印象レベルで無駄なトレードに終始することになる。まったく中身のないこのイベントに、賢明な方は関心もつことはないだろう。