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■ eリサーチ&インベストメント

 

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著作 (金融政策と為替)

2019年3月4日発売。

eリサーチ&インベストメント著作。(画像リンク)

 先進国における中央銀行の金融政策と外為市場の相関性を解説した基本書。

FFレートを挟み込むコアコリドー調整について

今回のFOMC声明文に関しては、ここ最近同様、政策路線に変更はなく、金利政策・量的政策ともに据え置きになる。

 

市場の注目はQE減速(テーパリング)について議長会見でどうアナウンスされるか、といったところになるが、今回ヘマした場合に備えて22日には議会公聴会で改めて証言する予定。ベンダー等へのリークを通じてマーケットの反応を確かめながらQE減速などのメッセージも調整される。

 

テーパリングが実施され利上げや保有債券の売却(QT)まで、出口戦略のロードマップにはいくつかのステージが待っているが(カラクリ2版6‐7、7‐6)、事前にそれを説明したとしても、FRBにはそのステージ間隔、つまり時間軸といった難題に直面することになる。前回リーマン後もそうだったが、これは当然ながら事前に決めることはできない。

 

よって、今回ドットプロットにおける2023年末までの「ゼロ金利解除」予想者が4月会合から増加するのではないか、といったところが注目されているが仮に前回7名から10名に増加し、利上げ予想が前倒しされたとしても、それはあくまでFRB自身が発信しているように参加者の予想に過ぎず、その通りになるかというのは別問題。前回雇用情勢がそうであったようにボラティリティの波に飲み込まれない冷静な視点が必要だといえる。

 

時間軸の段階としては、①政策必要性の認知ラグ、②政策決定までの決定ラグ、③実際に実行されるまでの(実行)ラグ、④決定したのちの効果ラグが存在する。

金融政策の場合、決定は早いが効果は遅い。逆に、財政政策の場合は決定が遅く効果は早い。

 

今回のパンデミック(当ブログではインフォデミックと看做している)では、あくまで商業施設への規制緩和の解除などが金融政策をリードしているので、景気のかじ取りをするのはバイデン政権であり、先行指標もこれによって決定され、その後に金融政策が続くという構図になっている。今回のインフォデミック危機下でのマーケットでは、この点を強く留意する必要がある。(※逆にいえばインフォデミックと認識しなくてはマーケットを把握することはできない、と考える)

 

 

 

FRBが直面している問題点

 

で、ここのところお話しているIOERとオーバーナイト・リバースレポレートの問題だが、FRBが抱えている問題点はここになる。

 

当オフィスでは米国のコリドーシステムに関し、FFレートを挟み込む上限金利をディスカウントレート(プライマリー・クレジットレート)、下限金利をIOERとしているが(カラクリ2版8‐5)、以前からお話ししているように付利対象外(MMFやGSEなど)の参加者がいることからFFレートはどうしてもIOERを割り込む展開となってしまう。

 

 

 

 

 

よって現状においては、付利対象外の機関も利用できるリバースレポファシリティの金利が実質上のFFレートの下限となっており、IOERを上限と位置付ける媒体も存在する。(上限ではないのだが、成り行き的にそうなってしまっているというイメージ)

 

前回、実行FFレートの目途は0.05%(であろう)としたが、図のように翌日物リバースレポレートが支え、IOERで抑え込んでいる形になっている。FFレートがこの水準を下回ってくるようだと、この2つの金利を一段上(5ベーシスポイント)にシフトさせることになるが、目先はここが注目点だといえる。(ここの議論でFEDとしないのはIOERの決定に関し、会合は不要だからである)

 

為替レートとの関係についてはお察しの方もいると思うがまたいずれ。会合直前で失敬、 ただ会合とは直接関係ない重要なポイントなので。