オフィス概要

■ eリサーチ&インベストメント

 

・業務内容レポート発行・セミナーなどの実施

 ・株式市場・ドル円市場などマーケット概況の分析・情報発信。

 

著作 (金融政策と為替)

2019年3月4日発売。

eリサーチ&インベストメント著作。(画像リンク)

 先進国における中央銀行の金融政策と外為市場の相関性を解説した基本書。

株価反発は一過性のぬか喜びか? ‐欧州と米国に追随する日本市場‐

ここのところのERCレポートで触れていた通り、特に2月第2週(前半)は、米FRBイエレン議長への「利上げ見送り」への督促相場でもありました。

 

そこに欧州銀行不安(金融不安)が顕在化してきた事も重なり(欧州銀CDSスプレッドが上昇)、議長証言(10日・11日)後の相場は、複合要因重なり、状況把握困難な迷走相場となった感は否めません。

 

本日、日経平均は大幅反発していますが、今週の欧州・NY次第では再度下落、もしくは停滞相場が継続する事になります。欧州銀による金融不安は、専門家によっても各々見方は違っており、これは各大手銀のエクスポージャーの全容が明らかになっていない事が挙げられます。

 

がしかし、過去数年の間、欧州銀は各監督機関より資本の積み上げを強いられてきました。このような時の為に「ストレステスト」を実施してきたのです。

 

仮にその内容が厳格で、実際に遂行されてきたとすれば、今回の欧州危機は前回レポートで示したように、過剰に演出された可能性も否めず、急上昇したといえども欧州銀CDSスプレッドは、過去の危機時ほど跳ね上がっていません。銀行各々によって収益悪化の内容も異なっています。

 

「今年に入っての相場は、転換の兆しが見えない」と継続して述べてきました。「強烈な反発があったとしてもテクニカル的なものに止まる可能性」とも。 

 

結局は欧州と米国の状況によって日本市場も決まるという事になります。今のところ米金利状況は落ち着いていますが、何らかのキッカケで急低下する可能性もあるので警戒感を解くことはできないといえるでしょう。来月には欧州政策理事会で新たな政策が発表される見通しになっていますが、誤った政策を実行すれば、再度急落という事になりかねません。